2016年5月20日(金)

 カッコウの初鳴きを聞いた。早朝、よく晴 れ渡った空の下、南の林からその澄んだ声は聞こえてきた。しばらくすると、北の方から「カッコウ、カッコウ」。同じ鳥が場所を移したようだった◆調べた人 がいて、宮沢賢治の127編の童話などの作品の中に、鳥類は55種も登場し、鳥が主役の作品は7編ある。よく知られているのが「よだかの星」のヨタカ。 カッコウはというと、「セロ弾きのゴーシュ」に出て来る。音楽を教わりたいと、ゴーシュの水車小屋に現れるものの、彼にばかにされる◆ところが、やり取り するうち、ゴーシュは反復練習の大切さに気づかされ、腕を上げ、物語は「ああかっこう。あのときはすまなかったなあ」で締めくくられる。そんなカッコウの 声の透明さに比べ、不透明なのが景気である。このところ企業の設備投資が落ち込んでおり、個人消費もさえない◆政府が一昨日まとめた「一億総活躍プラン」 は、税収増を見込んで、子育て支援などに力を注ぐものだが、肝心の財源確保の道筋が見えない。痛みを伴う改革も踏み込み不足と指摘される。来年4月の消費 税10%は、延期を求める声が強まってきた。